2018年3月9日金曜日

ロボアドバイザーにまつわる誤解。Wealthnaviはドル建てだから為替リスクがあり、楽ラップは円建てだから為替リスクがない?

にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

こんにちは。キュウキュウです。

 ロボアドのドル建て、円建てに関して、あまりにも誤解が多いので、記事にしました。
特に投資一任型のロボアド(Wealthnavi, THEO, 楽ラップ)を使う人の中には初心者も多いでしょうから、すごく気になっていました。ロボアド投資を解説したWebサイトにも堂々と間違いが記述されていることがあるので、投資家は間違った情報と正しい情報をきちんと見分ける必要があります。

さて、よくある誤解に次のようなものがあります。

(誤解1)

Wealthnavi や THEO はアメリカに上場しているETFに投資する。このETFはドル建てなので、為替の影響を受ける。一方、国内に上場するETFに投資するマネックスアドバイザーや、国内で販売される投資信託に投資する楽ラップは円建てなので、為替の影響を受けない。



(正しくは)

 為替リスクがあるかどうかはその投資先によります。例えば、先進国の株式に投資する場合は、ドル建てのETFだろうが、円建ての投資信託だろうが、結局は同じ国の株式に、その国の通貨に両替して投資することになるので、背負っている為替リスクは同じです。国際分散投資では基本的に国内資産よりも外国資産の方が多いので、ドル建てのWealthnaviだろうが円建ての楽ラップだろうが背負っている為替リスクは同じです。(楽ラップの場合は、外国資産の一部を為替ヘッジするので、そういう意味ですこし為替リスクが低くなります)

 さて、特にやばい勘違いは、日本の投資信託は円建てなので為替リスクがないという主張です。為替リスクがないのは投資信託の投資先が、国内株や国内不動産、国内債券の場合に限られます。よって国内の投資信託でも、先進国株式や先進国債券等の外国資産に投資する場合、為替リスクを背負うことになります。

(誤解2)

 ETFは外国資産に投資するので、為替リスクがあるが、投資信託は国内資産に投資するので為替リスクがない。



(正しくは)

 ETFだろうが投資信託だろうが、為替リスクがあるかどうかは、その投資先によります。例えば国内上場のETFでTOPIXに投資するものに、為替リスクはありませんが、先進国株式(MSCIコクサイ等)に投資する場合は為替リスクがあります。投資信託でも事情は同じです。ETFが横文字→外国っぽい、投資信託は漢字→日本っぽいという先入観のせいで誤解が生まれるのでしょうか・・・。
 ちなみに、アメリカ上場ETFで投資先が日本株を買う場合、いったん円をドルに替えてETFを買うことになりますが、そのETFの内部でドルを円に両替して日本株を買うので、円→ドル、ドル→円が相殺されて、為替リスクが相殺されると考えられます。まあわざわざ高い手数料をかけてまで海外上場の日本株ETFを買うとは思えませんが、THEOを通じて投資している人はポートフォリオの一部が日本株ETFになっているはずなので、すこし補足しました。

追記

 初心者はどこに投資して良いかわからないといいます。だから、よくわかっている人(あるいはロボ)におまかせするのだと。ところが、わからないのはぶっちゃけ投資経験者も同じです。特にインデックス投資家は積極的にわからないといいます。わからないからこそ、様々な資産を偏らずに保有します。インデックス投資なら投資先が同じであればリターンも同じなので、資産配分と手数料の大小だけで、将来の結果は決まってきます。よって、ロボアドにまかせなくても、基本となる低コストバランスファンドを1本保有するだけで、国際分散投資は完成します。

↓こんな記事も書いています。

0 件のコメント:

コメントを投稿