2018年3月18日日曜日

全世界株式(時価総額加重平均) VS 全世界株式(3地域均等配分) メリットデメリットまとめ

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こんにちは。キュウキュウです。
 eMAXIS slim に下記二種類の全世界株式が設定されて、またタイトルの議論が再燃しそうな予感があります。
・eMAXIS slim 全世界株式(除く日本) ・・・時価総額加重平均型
・eMAXIS slim 全世界株式(3地域均等)・・・日本:先進国:新興国へ均等配分
 今回のテーマは、株式への資産配分として、時価総額加重平均と3地域均等のメリットデメリットをまとめていきたいと思います。



時価総額加重平均型の全世界株式

メリット

・全世界の株式の市場平均を必ずとることができます。この運用からはずれるということは、アクティブ性が高まるということを意味します。市場平均よりよくなる可能性がある一方で、市場平均より低くなる可能性も受け入れる必要があります。
・時価総額の大きさ(株式シェア)にあわせて買い付けた後は、特になにもせずに放置されると思われるので、売買頻度が少なく、手数料が安い可能性があります。
・どんどん値段の上がる株式は特にリバランスされることなく保持し続けるので、複利効果(株式会社は、投資家の資本と労働者の労働力を会社に投入することで、拡大再生産を続けていく仕組みなので、株価が上がるとき、複利的に上がると考えられます)を最大限に受け取ることができると考えられます。
・アクティブファンドを運用する頭のよい人たちが、十分に検討して、売買を繰り返してつけられた株価は、"正しい" とするならば、高い株価は高いなりに、将来にわたって配当金という利益をもたらしてくれると期待されます。安い株価は安いなりの利益をもたらしてくれると考えらます(株価があまりにも安い場合は、市場退場予備軍かもしれません)。市場シェアに基づいて、ただ株式を購入していく時価総額加重平均型の全世界株式インデックスファンドは、時価総額の高い企業の割合が自然と大きくなるので、将来得られる利益もそれなりに期待できます。(ただし、No1企業への集中投資や、No1地域への分散投資に比べて、現時点での期待リターンは低くなります。あくまでも市場平均だからです)
・現時点でよいリターンをあげています。同一リスクでリターンに違いがあるなら、時価総額加重平均型の資産配分を選ばない理由はないです。もしも、リターンの差が単にリスクの差なのなら、リスク許容度の問題になります。
(参考:「関東在住福岡人のまったり投資日記」のはんぱない考察もご覧ください)

デメリット

・あくまでも手に入るのは全世界の市場平均です。必ずこの運用法よりも結果的によかった運用法が存在します。しかしながらそのような運用をするには"運"が必要なように思います。科学的によく検証された方法が見つかれば、私はすぐにそちらの方法に乗り換えるつもりです。
・相対的に高い株価の株をたくさん買い、相対的に安い株価の株を少ししか買わない運用をします。今までと、これからが確率的に独立だとすると、1が連続して3回でたからといって次も1が出るとは限らないサイコロ遊びの類推から、株価の高い企業がこれからも成長するという根拠は数学的にはないように思います。資源は有限なので、十分に成長した企業がもっと成長するというのは理解しにくいことのように思います。
・ある地域の株価がバブルだった場合、それが崩壊すると大打撃を受けます。



3地域均等配分型の全世界株式

メリット

・バランスファンドの8資産均等配分が、バランスの良いリスク、リターン実績があることから、株式部分だけにフォーカスした3資産均等も注目されます。
・日本と先進国と新興国のどこがこれから成長するかはわからないので、そのすべてに等しく投資をすることで、どこが成長しても恩恵を受けられます。
・相対的に株価の低い地域を多く買うことになるので、安値で仕込むことができ、将来的にその地域の株価が上がったときに、市場平均を超える可能性があります。
・バブルに比較的強いかもしれません。例えば日本の株価が上がりすぎた場合でも、3地域均等配分のリバランスにより、自動的に利益が確定されますし、バブルが崩壊しても、ポートフォリオに与えるダメージは1/3で済みます。
・2003年から2008年までだと、リスクとリターンは時価総額加重平均とあまり変わらないようです(参考:たちばな様の考察をご覧ください 近日新設定『EMAXIS SLIM 全世界株式(3地域均等型)』リターンとリスクを時価総額比ポートフォリオと比較 今週の値動きとNISA口座(180318))

デメリット

・ある特定の地域が没落して、株価が低下していく局面においても、リバランス発動で、どんどん安くなる(価値の下がる)国の株を買い続けることになります。安値で仕込んでいるならよいのですが、もしかしたら、退場予備軍の株を買っているだけかもしれません。
・現在の市場シェア、日本:先進国:新興国 = 1:8:1 は、市場の原理にさらされて決まったシェアだということに、反するアクティブな資産配分です。このような資産配分を積極的に選ぶためには、それなりの合理性が必要です。8資産均等配分の場合は、不動産2:債券3:株式3 という資産配分に絶妙なバランスがあるだけで、株式部分の均等配分は再考の余地があるのかもしれません。不動産2:債券3:株式3だけど、各々の資産クラスにおいては時価総額加重平均型のバランスファンドがあれば、8資産均等戦国時代において勝者になるかもしれません。

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2 件のコメント:

  1. 新興国株式に関しては外国人投資家に対する障壁が大きく、「外国人が参加可能な株式」のみを抽出した結果の浮動株調整時価総額比例ですので、全世界株だから正しく世界を反映できているとは考えないほうが良いかと思います。
    VTやACWIのようなファンドは、やはり先進国の投資家にとっての組み入れ率であり平均的リターンであることに留意が必要です。

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