2018年9月27日木曜日

みんな "hu" って言える?「ふ」じゃないよ。言えてると思ってたけど、実は言えてなかった話

にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

こんにちは。キュウキュウです。
 今日はぜひ口に出して読んでもらいたい記事を書こうと思います。
みなさんは「hu」って言えてます?ぼくはこれまでずっと言えてると思っていたのですが、外国人の妻エリエリーヌfu じゃなくてhuだよって言われて初めて言えてないことに気がつきました。

1 「ふ」の発音は「fu」で、「hu」じゃない

 妻と話していて最も面白かった気づきがこれ。日本語の「ふ」の発音はどちらかというと「fu」で、「hu」じゃなかったということです。hの発音は、冬、手を温めるときにはあーと吐き出す息の音(声は出していない)、fの発音は下唇に軽く歯が当たるような発音ですが、これを意識しながら、ぜひ鏡の前で「」、「」、「」、「」、「」と発音してみてみてください。
実はみんな(例外な人もいるかもしれないけど)
は[ha]、ひ[hi]、ふ[fu]、へ[he]、ほ[ho]
と発音していて、「はひへほ」のときは唇に歯があたらず、はあっと息を出しているのに、「ふ」のときだけ、唇に軽く歯が当たっています。

2 じゃあ「hu」ってどうやって発音するの?

まず、fの発音をおさえます。

ふぁ[fa]、ふぃ「fi」、ふ[fu]、ふぇ[fe]、ふぉ[fo]
と言ってみると、すべて下唇に軽く歯が当たっていることが意識されます。
下唇と歯の位置関係から、改めて、「ふ」は、「はひへほ」の仲間ではなく、「ふぁ、ふぃ、ふぇ、ふぉ」の仲間であることがわかります。

次に、hの発音は、はあーと手を温める息であることを意識しながら、
は[ha]、ひ[hi]、X[hu]、へ[he]、ほ[ho]
と言ってみます。そうすることで、未知のひらがなX[hu]を確定することができます。
「はひへほ」と発音するときの、口の形や息のはき方をそのままに、母音uを言います。

ほら、だんだん、fuとhuが区別できるようになってきたでしょう?

3 ちなみに

 インドネシア語で豆腐は tahu と言います。私は昔、たふ[tafu]と発音して、妻に、違うよtahuだよ!と言われて激しく混乱したのでした(笑)
いつもポチポチしてくださりありがとうございます!励みになります!
にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

2018年9月26日水曜日

TOPIX ETF が謎の爆上げ。ぜんぜんわからない。俺たちは雰囲気で株をやっている。

にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

こんにちは。キュウキュウです。
今日のTOPIXは -0.04%だったのですが、マネックスアドバイザーで管理しているTOPIX ETF (iシェアーズ TOPIX ETF)が爆上げしています。
図のように、+0.87%です

いったい何が起こったのでしょうか。

流動性が低下して、幸運にもTOPIXよりも高く売った人と、不運にもTOPIXよりも高く買ってしまった人がいたのでしょうか?
そう思ってiシェアーズ以外の TOPIX ETFも調べてみました。以下にまとめます。

(1305) ダイワ上場投信―トピックス +0.9%
(1306) TOPIX連動型上場投資信託 +0.7%
(1308) 上場インデックスファンドTOPIX +0.81%
(1348) MAXIS TOPIX上場投信 +0.86%
(1473) One ETF トピックス +2.27%

いずれもなぜか値上りしています。 1473だけは異常に高い値なので、さすがに流動性のせいかなあ・・・と思うのですが、それ以外のいずれの銘柄もiシェアーズ TOPIX ETFと同程度値上りしておりとても不思議です。わかったら教えてください。
いつもポチポチしてくださりありがとうございます!
にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

たわらノーロードバランス積極型の値動きをひふみプラス等と比較しました

にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

こんにちは。キュウキュウです。
買い物欲を満たしつつ、ワクワクする投資がしたい→妻と月1で運用成績を競うことになった件
の一環で、株式ファンドとバランスファンドのデータがたまってきたので、グラフにまとめようと思います。
上図は、妻(エリー)が同一日に200円ずつ発注して、それを2018年4月25日からプロットしたものです。

株式ファンドは3つあります。eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)楽天全米株式インデックスファンドひふみプラスです。それに対して、たわらノーロードバランス(積極型)はバランスファンドです。

特筆すべきはバランスファンドの値動きのまったりさでしょう。eMAXIS Slim全世界株式やひふみプラスが何度か大きく下落してるときも、たわらノーロードバランス(積極型)はほとんど下落せず、4月からこれまで一度も元本割れすることなく、じわじわ基準価額を上げています。この切り取られたごく短期間においては、ひふみプラスよりも、守りながら増やしている印象があります。

ひふみプラスは、日本株式を対象(一部米国株式)としたアクティブファンドですが、不思議なことにeMAXIS Slim全世界株式となんとなく似た値動きに見えます。そして、この期間においては、もっとも成績が悪く、たわらノーロードバランス(積極型)に負けています。

もちろん、この結果だけを見て、ひふみプラスに投資すべきではないとか、全世界株式(3地域均等型)に投資すべきではないとか言うつもりはなくて、重要なことは、株式だけでなく、債券やREITを組み合わせると、値動きがまったりとして、じわじわ増えていく傾向があるということです。もしも株式ファンドの値動きの大きさを不安に思われる人がいましたら、バランスファンドも検討してもよいと思います。そうはいっても、たわらノーロードバランスは、なんのためにその資産配分になっているのか意図が見えにくいので、私は積極的に買っていません。資産形成のために主に買っているファンドは、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)と、楽天インデックスバランスファンド(株式重視型)です。これらのファンドは資産配分の哲学がわかりやすく、安心感があります。
いつもポチポチしてくださりありがとうございます!励みになります!
にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

2018年9月25日火曜日

楽天証券で100円ずつ積み立てているバランスファンド15種を見なおしました!2018.9.25

にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

こんにちは。キュウキュウです。
少し前、iFree 年金バランスでブログやTwitterがざわざわしていましたが、いつのまにか発売されていたので、バランスファンド15種に加えました。

キュウキュウは、資産運用や資本主義経済の仕組みに興味があるものの、投資先を決定したり、リバランスしたり、アセットアロケーションを組んだり・・・といった作業が甚だメンドクサイと感じているので、そのすべてをバランスファンドに丸投げしています。近年、運用丸投げサービスといえば、ファンドラップの他に、Wealthnaviといったロボアドが有名ですが、投資家の観点にたてば、やっていることはバランスファンドと同じなので、保有コストが安くなってくれれば、ロボアドもありかなあと思います。

国内で唯一マシな手数料で提供されているロボアドは、マネックスアドバイザー(マネアド)だけだと思っていて、サービス利用料0.324%で提供されています。ETFの保有コストとあわせると、約0.487%となり、十分にバランスファンドと戦える水準となります。そういえば、楽天全世界株式インデックスファンドの、売買手数料等を含めた実質コストが約0.5%だと話題になりましたね。普段からロボアドやバランスファンドに丸投げしているキュウキュウにとっては、まあそんなものかなあとも思います。

(旧)
eMAXIS 最適化バランス(マイミッドフィルダー)

(新)
iFree 年金バランス(0.17172%)

銘柄の選定理由
 旧銘柄よりも低コストである。また、全世界の株式と債券に分散投資している。

そういうわけで、現在のバランスファンド15種は以下のようになります。
また、資産形成のために1本だけ積み立てるとしたら・・・という観点からオススメがわかるようにしました。

(1)eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) (信託報酬0.1728%)←オススメ
(2)iFree 8資産バランス
(3)たわらノーロード バランス(8資産均等型)
(4)つみたて8資産均等バランス
(5)<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)
(6)野村6資産均等バランス
(7)<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
(8)iFree年金バランス (0.17172%)
(9)つみたて4資産均等バランス
(10)たわらノーロードバランス(標準型)
(11)たわらノーロードバランス(積極型)
(12)<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)
(13)楽天インデックスバランスファンド(均等型) (0.2546%)←オススメ
(14)楽天インデックスバランスファンド(株式重視型) (0.2446%)←オススメ
(15)楽天インデックスバランスファンド(債券重視型) (0.2646%)
こんな記事も書いています
えっ!?楽天証券の100円積み立てが錬金術すぎる。こんなん信託報酬ほぼ無料じゃん?
いつもポチポチしてくださりありがとうございます!励みになります!
にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

2018年9月21日金曜日

外国人の妻にカタカナ英語が通じるか試す遊びをしてみたよ!

にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村
こんにちは。キュウキュウです。上記のようにつぶやくと結構反響があったので、記事にしようと思います。いまだに大量にはびこるカタカナ英語が、外国人にどれだけ通じるのか、どんな風に聞こえているのか、妻といっしょにいろいろ試してみました。ご査収ください。

背景 一部の中学校でカタカナ英語矯正教育が行われているらしい

実はtwitterでつぶやいたとおり、上記のようなことがありまして・・・。

 中学校の英語教育が全部が全部こんなふうだとはさすがに思っていないのですが(ALTとペラペラしゃべる恰好いい先生だっていましたし)、一部でカタカナ発音の強制カタカナ発音への矯正教育が行われているそうです。また、周囲の大多数の生徒や先輩も、カタカナ発音で話すらしく、より正確な発音になるように努力すれば努力するほど、(私の知っているカタカナと発音が違うので)間違ってると周囲からレッテルを貼られてしまいます。 それゆえ、先生の言うことをよく守る真面目な生徒ほど正しい英語が身につかず、損をしてしまいます。逆にリスニング教材や外国人から直接英語を学んだ(ある意味でロックな)生徒は、カタカナ英語になっていないという不当な理由で、正しく評価されていない可能性があります。このような英語教育は個人的に弊害でしかないと思うのですが、しかし生徒にそれを言っても仕方がないので、
「あなたは正しいし、多数決がいつでも正しいとは限らないし、そもそも世界の英語話者に比べて日本人のカタカナは少数派だから・・・。」
と励まし(なぐさめ?)ています。


外国人はカタカナ英語をどんな風に聞き取るのか リスニングテストをしてみよう!

方法

 例文は「これで話せる!英語のバイエル[初級]」から抜粋したいくつかについて、あえてカタカナ英語で私が発音してみます。それを外国人の妻(エリー)が聞こえたとおりに書き取り、意味を推測するというリスニングテストを行いました。ちなみに、私が英語っぽくを意識して発音するとすべて正しく伝わりました。

結果

例文 I gave Taro a present. (私はタロウにプレゼントをあげた)
私のカタカナ英語: アイ ゲイブ タロウ ア プレゼント
エリーに聞こえた発音: Aigeibu taro a puresento.
英語らしく聴き取れた発音:Ai → I
時間がかかったけど推測できた:puresento→present

例文 He kicked the ball. (私はそのボールをけった)
私のカタカナ英語:ヒーキックドザボール
エリーに聞こえた発音:Hi-kikkudozabooru
英語らしく聴き取れた発音:なし
エリー談:まったく英語に聞こえなかったので、何を言われているのかさっぱり理解できなかった。また、カタカナ発音だと、単語と単語の区切れ目がわからないので、kikkudozabooruという知らない単語のように聞こえる。また、例え単語の区切れがわかったとしても、kickedとkikkudo、theとza、ballとbooruはつづりが全く異なるので、もとの英語を推測するのはとても難しい。
キュウキュウに He kicked the ball.という正解を教わったあと、改めて、ヒーキックドザボールと発音してもらったが、キックドザボールがあまりにも原形をとどめていなくて、笑ってしまった。

例文 I have three dogs.
私のカタカナ英語:アイハブスリードッグス
エリーに聞こえた発音:Aihabusuri-dokkusu.
英語らしく聴き取れた発音:Ai → I
エリー談:少し時間がかかったが、意味が分かった。しかし、それは私が日本語にも通じており、カタカナを知っているからの可能性が高い。アルファベットしか知らない外国人にとって、元の英文を復元するのは難しいと思う。

例文 The man smoking is my father.
私のカタカナ英語:ザマンスモーキングイズマイファザー
エリーに聞こえた発音:Zamansmokingizumaifada
エリー談:カタカナ発音は単語の区切れがよくわからなくなる。za からtheを復元するのはかなり難しい。ファザーからfatherを復元するのもかなりやばくて、普通はできない。


考察 通じない英語の作り方

 1 子音で終わる単語に母音挿入

 kicked → kikkudo
 smoking → smokingu
 ball → booru
 のように余計な母音が挿入されると、通じなくなります。また発音しにくくなるだけでなく、単語の区切れ目がなくなってしまうので、余計に通じなくなります。

 2 th を zやsで置換

the → za
 they →zey
 three → sree think → sink
 上記のように、原形をとどめないほどつづりが変わってしまい、判別不能となります。逆に、thをdやtで代用するのはありだそうです。発音がとても似ているので、通じます。
 the →de (ザよりもダに近い)
 they →dey (ゼイよりもデイに近い)
 three →tree 
 think →tink (シンクよりもティンクに近い)

 3 RとL

 RとLはなるべく区別した方がよいように思いますが、上記2つに比べると罪は軽いように思います。なぜなら、複数のアルファベットで構成される単語の1文字が別の文字に変わったとしても、文脈からなんとか推測できるからです。しかしながら、他の間違いと組み合わさると、かなり難しくなります。

 4 発音記号əで表される発音をアやオで代用する

 communicationの最後のtionのoをオと読んで、コミュニケーション
 fashionのionのoをオと読んでファッション
いずれもかなり違和感があるようです。「ə」は日本語の「う」に近く、口を突き出さずに、ほとんどあけずに、「う」というと通じます。communicationはコミュニケイシュンと言うと聞き取ってもらえます。fashionはフェイシュンというと聞き取ってもらえます。
この「ə」の発音はかなりいろんなところに出てきて、でも日本人の思い込みにより、アだったり、オだったりと不遇な扱いを受けている発音だと思います。そういえば、冠詞の「a」も発音は「ə」なんですよね。

 5 BとVの混同

 evidenceをエビデンス。BとVは全く異なる音なので、通じなくなります。Vの発音とFの発音は似ているので、Fで代用すると通じます。

 6 n, m ,ngの混同、混乱

日本人の多くは、n→「ん」、m→「む」、ng→「んぐ」だと思っている節があります。しかしながら、次のような意識が正しいように思います。n→「ん」、m→「ん」、ng→「ん」。すべて同じ「ん」です。実は日本人は3つのんを自然と使い分けています。
n = 飛んでいく の「ん」 舌が上(歯の裏)に来ます
m = あんぱん のひとつめの「ん」 口が閉じます
ng = まんが の「ん」 鼻濁音の直前につく「ん」にあたります。口は開いていて、舌はどこにもついてないように思います。
それゆえ、たとえば、
someやTom は、サム、トム、ではなく、サン、トン(ただし口を閉じる)というと通じます。逆に、サム、トムのような発音は、母音挿入をやらかしています。(余談:人の名前の発音を間違うと、ちょっと変な空気になるよね。笑って許してくれる人ならいいけど。)

また、たとえば、
king もキングというと通じませんが、キンというと通じます。
現在進行形や動名詞の-ingはもちろん、イングではなく、インです。

そうそう、多くの日本人は卓球のピンポンだけは正しく発音できます。ping-pongなのに!

 7 複合技

 母音挿入や、thのs置換等のテクニックを駆使することにより、より複雑な通じない単語を作れます。
something → somusingu
someのeは発音せず、m (ン)で終わるのですが、あえて、uを挿入
thをsで置換
ingに母音uの挿入
いつもポチポチしてくださりありがとうございます!励みになります!
にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

2018年9月18日火曜日

長期投資でリスクは拡大するのか縮小するのか論争に愛を感じたので勝手に記事にします

にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村

こんにちは。キュウキュウです。
 
 先日Twitterで、長期投資でリスクは拡大するのかそれとも縮小するのかを巡る議論を拝見しました。リスクは拡大するという捉え方も、リスクは縮小するという捉え方も、同じ現象を別の視点から切り取っただけなのですが、なぜそのような捉え方をするのか?その意図はなんなのか?と考察していくと、とても愛を感じてきたので記事にまとめます。

長期投資でリスクは縮小する論(マルキール)

ウォール街のランダムウォーカーより引用
 この手の議論でよく引用される図が上記です。横軸は投資年数、縦軸は年平均リターンのちらばり方を示します。この図の見方ですが、例えば横軸の10年に注目します。年平均の最大リターンは19.61%。平均値がだいたい10%、最悪だった人で-1.47%です。これはつまり次のようなことです。100万円を株式に投資して、たまたまタイミングよく買えた人は、年平均19.61%で増えたことになるので、
100万円 × 1.1961(1年目)×1.1961(2年目)×1.1961(3年目)×・・・×1.1961(10年目)
=100万円×1.1961^10
=599.34万円
というわけで、元本は約6倍に増えたことになります。
しかし、たまたま最悪のタイミングで100万円分の株式を買ってしまった人は、年平均1.47%で減ってしまったので
100万円×0.9853(1年目)×0.9853(2年目)×0.9853(3年目)×・・・×0.9853(10年目)
=100万円×0.9853^10
=86.2万円
というわけで、元本は13.8万円減って、13.8%が失われてしまいました。ここで、本当は10年間で-13.8%なのに、年平均にして-1.47%というのは、10年間を1年間にうすめているのだから、数字が小さくなって当たり前じゃないか・・・マルキールのリスク縮小論は気休めという批判は、マルキールの言いたかったこととちょっと違うように思います。マルキールは1年間、5年間、10年間、15年間とお金が株式市場にさらされる期間がのびればのびるほど、最悪のタイミングで株式を買付けた人の年平均リターンが、改善するので、20年間、25年間と長期投資できる人は株式の比率を上げても良いのではないか?と言いたかったのだと思います。

マルキールのリスク縮小論への愛ある懸念

 マルキールが言っているのは、長期的には株式から得られるリターンは期待リターンに近づくということです。しかしながら、1年あたりの標準偏差で計られるようなリターンのちらばり具合を示す量は、長期的に変化しないことに注意が必要です。それどころか、最悪のタイミングで株式を買った人と、最良のタイミングで株式を買った人の差は、年数に伴って拡大します。楽天証券の山崎先生「勘違いだらけの「長期投資」」に詳しく載っています。
そのため、もしも、
「マルキールは長期投資でリスクが小さくなるみたいなことを言っていたし、確かリスクって標準偏差だっけ、私は若いので株式100%でいいな」
と判断して投資を始めると、失望させられることになります。5年たっても、10年たっても1年あたりのリスクは変わらないため、資産額は大きく変動し、ちっとも標準偏差ではかられるリスクは縮小しないことを身をもって体験することになります。また、それどころか、たまたまタイミングよく株式を買ったあの人との差は縮まるどころか、ますます拡大して・・・。そして、年間の資産の変動に耐えられなくなって、株式を売ってしまうかもしれません。結局の所、個々人によって異なるリスク許容度に応じた投資が必要なように思います。

長期投資はリスクを拡大する論への愛ある懸念

 マルキールの図の実測値を、年平均ではなく、トータルリターンでとらえると、最も幸運だった人と、最も不運だった人の差は、年々拡大することがすぐにわかると思います。また理論的にも山崎先生の「勘違いだらけの「長期投資」」の図がとてもわかりやすいです。しかしながら、一部で、
「長期投資はリスクを拡大するので、短期投資のほうがよい」
という勘違いがあるようです。これは別にそんなことはなくて、マルキールのリスク縮小論に戻れば、長期的には株式投資から、期待リターンを抽出できる可能性が上がるよねと納得できると思います。

先人たちの知恵のまとめ

 長期投資をしても年率のリスク(標準偏差、ボラティリティ)は変化しません。それゆえ、毎年リターンがばらつき、資産の評価額はかなりの程度変動します。もしも変動に耐えられそうにないなら、はじめから現金や債券の割合を増やして、リスクを調整しておくことをおすすめします。しかしながら、株式投資から期待リターン程度を確実に抽出しようとするなら、1年では足りません。リターンのばらつきがあるからです。マルキールの図によれば少なくとも15年間は市場にさらしておく必要があるでしょう。
いつもポチポチしてくださりありがとうございます!励みになります!
にほんブログ村 株ブログへ にほんブログ村 株ブログ 国際分散投資へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ
にほんブログ村