2018年9月7日金曜日

超高校級のバランスファンド(機動的資産配分型)のその後について

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要旨

こんにちは。キュウキュウです。
ダンガンロンパおもしろいですよね。2017年から2018年にかけて、ダンガンロンパばかりやっていたように思います。そして、最近amazon prime でダンガンロンパ3のアニメを見たので、ひょっとして超高校級の投資家がネットにいるんじゃないか?と思って検索した次第です。すると、超高校級のバランスファンドがヒットしたのですが、そのとき大きく誉められている割りには2018年までの運用成績はぱっとしないな、8資産均等型のバランスファンドや世界経済インデックスファンドの方がよかったのでは?という結果になりました。


超高校級のファンドを覚えていますか?

その名も「日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)」です。
あのモーニングスターが記事にしていたのでまちがいありません。超高校級です。
(参考:“超高校級”ファンド登場、バランス型ファンドの主流が交代か)
まずは、その特徴を振り返ります。

形態: ファンドオブファンズ
投資先:世界中の株式と債券 (目安として株式60%、債券40%)
運用方法:投資環境に応じて、株式と債券の割合や、個別証券への比率を機動的に変更。
購入時手数料:3.24%
信託報酬:2.0304%

参考に示したモーニングスターの記事では、資産配分固定型のバランスファンドよりも、機動的資産配分型のファンドの方が運用成績がよいと書いてありますが、そんな単純な比較でいいのかなあとも思います。たぶん、世界株60%世界債券40%のインデックスファンドと比較しているのだと思いますが、日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)は株式と債券の比率を変えて良いみたいなので、そしたら、株式比率を高めておくだけで、固定型に勝てるんじゃね?と思うのです。


大人気の世界経済インデックスファンドやeMAXIS バランス8資産均等と比較

3年の累積リターン(2015年9月7日~2018年9月7日)で比較してみます。
日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無) +6.98%
世界経済インデックスファンド +13.56%
eMAXIS バランス(8資産均等型) +16.1%

固定型の圧勝で笑いました。その原因は以下のように考えられます。

1 信託報酬

 日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)2.0304%に対して、世界経済インデックスファンドeMAXISバランスはともに0.54%です。一般に信託報酬は低ければ低いほど運用成績がよくなる傾向があります。


2 機動的資産配分型は運用が難しい

 ボーグルはその著書「インデックス投資は勝者のゲーム」で次のように述べています。引用します。
"(前略)戦術的アロケーション(キュウキュウ注:機動的資産配分型のこと)には、それ独自のリスクが伴うことになる。(中略)戦術的な変更は慎重に行わなければならないが、それにはわれわれのほとんどが持ち合わせていないある種の予見能力が必要になる。概して、投資家は戦術的アロケーションには取り組むべきではない。"
 機動的資産配分によって、固定資産配分のファンドの成績を上回るためには、次の年に成長するアセットの割合を高めたり、暴落の気配を感じるアセットの割合を低めたりすることが必要です。ボーグルの言っているある種の予見能力とはまさにこのことで、これまで、暴落をまともに予測できたことはありませんし、あったとしてもそれは偶然と区別がつかないわけです。逆にこれから値上りするアセットもあらかじめ誰にも分かりません。超高校級のファンドは残念ながら、予見能力が低かった可能性があります。


まとめ

 資産配分が固定された、低コストバランスファンドへの投資は依然としてありだと私は考えています。過去のモーニングスターの記事では、これからのバランスファンドは機動的資産配分型になっていくことを匂わせる書き方がしてありましたが、私はまったく逆だと思います。これからも固定資産配分型のファンドは依然として存在し続けますし、私自身は機動的資産配分型に懐疑的で、むしろ資産配分は固定した方が成績がよいようにすら思います。
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5 件のコメント:

  1. 日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)の3年間の累積リターンが+4.41%とありますが、僕が調べたら設定日から8月末で20%ありました。その数値はどこから求められたか教えてもらえませんでしょうか。

    よろしくお願いします。

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    1. こんにちは。コメントありがとうございます。
      記事の3年間累積リターンは、SMBC日興証券のWebサイトから抜粋しています。
      https://fund2.smbcnikko.co.jp/smbc_nikko_fund/qsearch.exe?F=detail_kokunai1&CHART=D2&KEY1=79312146#chart
      +4.41%と+20%では数値がかけ離れているのが不思議です。私も気になるので、もう少し調べてみます。

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    2. ちなみに、設定日からの累積リターンと、3年間累積リターンは意味が異なります。

      設定日からの累積リターンは、日興BR・H・クオリティ・アロケーションF(H無)が設定された日の基準価額(10000円)が、今日まで、例えば2018年9月7日までにいくら変動したかを元に算出します。

      一方、3年間累積リターンは、ちょうど3年前の基準価額、例えば2015年9月7日の基準価額11035円で買っていれば、2018年9月7日現在、基準価額が11805円なので、3年累積リターンは+6.98%となります。そのため、少しでも時期がずれると、数値が変わります。


      「超高校級のバランスファンド(機動的資産配分型)のその後について」では、機動的資産配分型と、有名な固定資産配分型のファンドのリターンを比較するという意図がありますが、設定来の累積リターンで比較してしまうと、それぞれのファンドの設定日が異なるので、フェアではないと思い、3年間累積リターンでの比較を行いました。

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    3. ご回答ありがとうございました。納得しました。

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  2. 「大人気の世界経済インデックスファンドやeMAXIS バランス8資産均等と比較」の部分の、累積リターンの比較期間を明示していなかったので、修正をしました。

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