2018年3月7日水曜日

【お手軽】ロボアドが百花繚乱だけど、今おすすめのロボアドは?【資産運用】

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こんにちは。キュウキュウです。
ロボアドすごいですね。百花繚乱です。私もいろいろと使ってみたので、わかったことをまとめながら、おすすめのロボアドを提案します。




ロボアドのターゲットは次のような人々だと思われます。
(1) 投資初心者だけど投資に興味がある。
(2) 資産運用について考えるのはめんどくさいので、専門家におまかせしたい。
(3) アクティブ運用とかインデックス運用とかそもそもどうでもいい。お金が増えれば。

よって、すこしでも面倒なロボアドはまったくおすすめできません。特に、いくつかの質問に基づいて、リスク許容度に基づくアセットアロケーションを提示するだけのロボアドは使い物になりません。個々のインデックスファンドを別々に、目標アセットアロケーションになるように買ってきて、そして1年に1回リバランスして・・・・。完全に玄人の運用じゃないですか(笑)。素人はそんなこと求めていないのです。もっとお手軽に運用したいのです。

そういう目で眺めてみると、おすすめできるロボアドはいくつかしかありません。
以下に挙げるロボアドはすべてほったらかし投資に向いています。投資初心者は以下のいずれかひとつに積み立てるだけで、銀行預金や生命保険よりはよい結果になるでしょう。しかしながら、デメリットもあります。併せてまとめますので、興味のあるかたはデメリットまで読んで、納得してから契約してください。




(1) 松井証券の投信工房

https://www.matsui.co.jp/toushin-koubou/

【特徴とメリット】 

いくつかの質問に答えることで、リスク許容度を診断してもらえます。そのリスク許容度に基づいたアセットアロケーションが提示された、具体的なポートフォリオも提案されます。提案されるのはどれも低コストで良質なインデックスファンドばかりです。また、購入時手数料も0円です。買い付け指示をだせば、その通り買ってきてくれます。積み立て投資にも対応していて、自動的に目標アセットアロケーションになるように積み立てることができます。また、リバランスにも対応していて、これもリバランスの指示を出すだけでできるようです。初心者でも簡単に玄人の運用ができます。

【デメリット】

資産として金(ゴールド)が含まれます。金は株や債券と違って、期待リターンがありません。金は希少でみんながほしがるため値段がついているにすぎないので、正直その価値は仮想です。百歩譲って金に価値があるとしても、金じたいは勝手に増えません。株なら配当金、債券なら利息があるので、自己増殖的です。でも金は分裂しません。その金に対して、投信工房は期待リターン5.6%を見積もっています。正直あやしいです。せいぜいインフレ率大きくても2%程度ではないでしょうか。
 低コストとはいえないインデックスファンドがまぎれています。特に新興国債券インデックス0.648%や新興国株式0.6048%は高いです。投信工房は自由に投資信託を入れ替えられるらしいので、投信工房のアセットアロケーションになるように、投信工房内で勝手に低コストインデックスファンドに入れ替えれば、最強となります。
 投信工房に丸投げしたとしても、バランス型の信託報酬は0.3933%なのでかなり安いです。



(2) 三菱UJF国際投信の ポートスター

https://portstar.mukam.jp

【特徴とメリット】

簡単な質問にいくつか答えるだけで、リスク許容度が診断されて、そのリスク許容度に応じた投資信託が1本紹介されます。紹介されるのは、emaxis 最適化バランスシリーズです。このシリーズはリスク(資産の振れ幅)の異なる5つの投資信託で構成されており、そのアセットアロケーションはこれまでに観測されたリスク情報を元に毎年最適化されます。この投資信託には様々な資産がすでに組み込まれているので、これ1本持っているだけで、国際分散投資が完成します。また、バランスファンドなので、資産配分の偏りは、ファンドの側で自動的にリバランスされます。1本のファンドを買うだけなので、厳密にはロボット運用ではありませんが、投資初心者がロボットに求めているのは、「これだけでよい」というお手軽さだと思います。
 emaxis 最適化バランスシリーズはつみたてNISAに対応しているので、つみたてNISA口座で買い付けると、20年間運用益が非課税になります。

【デメリット】

これまでに観測されたリスクを元に資産配分を機動的に決めるので、たまたま調子の良かった新興国資産を過大評価する可能性があります。ここ最近リスクの低い(高い)資産がこの1年もそうなる保障はないし、また、リスクが高いからといってハイリターンとも限りません。例えば、ゴールドはリスクが20%程度あるにも関わらず、理論的な期待リターンは0です。私は資産配分はそこまで最適化する必要はないと思っていて、ウォール街のランダムウォーカーで有名なマルキール教授も「バックミラーを見ながら運転するようなもの」と過去を振り返りながら運用することに対して警告しています。
 5つのファンドすべてにおいて、信託報酬が一律0.54%なので、リスク許容度が低い場合は割高となります。なぜなら、はじめから債券インデックスファンドを買うか、あるいは、国債や定期預金を買えばよいからです。また、リスク許容度が高い場合は、80%以上がハイリスク資産(ほとんど株式、それに不動産)になるため、これもまた割高となります。なぜなら、リスク許容度が高いならはじめから、株式100%で運用すればよく、適切に国際分散投資された株式ファンド、例えば楽天全世界株式インデックスファンドが信託報酬0.2396%で買えるからです。
 リスク許容度が真ん中くらいの人なら、実は、emaxis slim バランス8資産均等とあまり成績が変わらなかったりします。これなら、信託報酬0.22572%で買えます。また、信託報酬は0.54%と高いですが、世界経済インデックスファンドもそこそこ成績がよく、純資産額の多い人気のファンドです。いずれか1つを積み立てるだけで国際分散投資がお手軽に完成します。



(3) マネックスアドバイザー

https://info.monex.co.jp/monex-adviser/

【特徴とメリット】

投資家の見通しを簡単な質問を通して、アセットアロケーションに反映することができます。また、わからない場合でも、「先のことはわからない」を反映したアセットアロケーションが自動的に組まれます。運用は国内に上場したETF(iシェアーズシリーズ)で行われます。通常ETFは株式と同じように売買に手数料がかかりますが、マネックスアドバイザーでは手数料無料で売買ができます。また、提示されたアセットアロケーションになるようにボタン一発で買い付け、アセットアロケーションを保つようにリバランスしながら積み立て、そして、ボタン一発でリバランスしてくれます。リバランスタイミングはマネックスアドバイザーからお知らせがくるので、そのときに行えば大丈夫です。マネックスアドバイザーの利用料は0.324%とロボアドにしては低いので、ETFの信託報酬とあわせても、0.487%程度です。
 投資信託では、いくらで約定するかわかりませんし、資産の受け渡しに一週間ほどかかります。しかしながら、ETFは注文が通るとすぐに約定し、すぐに受け渡されます。欲しいときにすぐ買えて、売りたいときにすぐに現金化できます。

【デメリット】

なぜか国内債券がアセットアロケーションに含まれません。必然的に海外資産が多くなります。かの暴落(リーマンショック)にもびくともしなかった最強のアセットクラスなのですが、なぜ含まれていないのでしょうか?? iシェアーズシリーズはできたばっかりだからなのか、いまいち人気がなく、売りたいときに売れない可能性があります。今後ETFを売るのは、20年後、30年後の話なので、今すぐどうこうは関係ないですが、懸念材料のひとつです。



(4) Wealthnavi

https://www.wealthnavi.com

【特徴とメリット】

簡単な質問によってリスク許容度が決定され、そのリスク許容度に基づいてアメリカのETFが購入されます。アメリカのといっても、そのETFは世界中に投資しています。そして単位リスクあたりのリターンが最大化されるように、資産配分は最適かされます。富裕層の資産運用だの、ノーベル賞理論だの宣伝されておりますが、ようするに分散投資は大事だよと言っているだけなので、当たり前のことです。Wealthnaviに入金するとその日の夜に早速ETFの買い付けが行われます。円→ドル、ドル→円の為替手数料、ETFの買い付け手数料はWealthnaviが負担します。また、積み立て入金に伴う手数料、出金に伴う手数料もWealthnaviが負担します。
 投資家がすることは、Wealthnaviへの積み立て設定をするだけで、あとは特にする必要はありません。アセットアロケーションを保つようにETFを購入し、定期的なリバランスも行います。ETFはその中身は投資信託ですが、株のように売買できるため、売買手数料がかかります。特に日本から海外のETFを買う場合、普通は最低5ドルかかります。Wealthnaviでは買い付け手数料が無料なので、毎月2銘柄ずつETFを買っていくとすると、運用資産が120万(毎月1000円の手数料)円までならお得ということになります。

【デメリット】

Wealthnaviに支払う手数料、預かり資産(評価額)の1%がとても高い。また、別途ETFの信託報酬年率0.1%程度がかかります。ETFの経費はしかたないのですが、Wealthnaviが抜きすぎているように思います。Wealthnaviと同じアメリカの特にバンガードのETFで運用する楽天全世界株式インデックスファンドだと、ETFの経費も入れて、楽天の取り分もあわせて、0.2396%です。
 Wealthnaviに支払う手数料が高いので、リスク許容度が低い場合は、相対的に割高になります。しかしリスク許容度を高くすると、ほとんど株式で運用することになり、楽天全世界を買った方が安くなります。
 Wealthnaviでリスク許容度が中くらいの場合は、バランスの良い運用がされます。しかしこの場合は、低コストなバランスファンド(8資産均等のような)を買って放置したほうが成績がよくなる可能性があります。これは、emaxis最適化バランスにもいえることですが、単位リスクあたりのリターンを最大化するように資産配分を最適化した効果がどれほど効いてくるのか要注目です。結局その最適化に1%の手数料を支払う価値があるかどうかだと思います。



(5) THEO

https://theo.blue

【特徴とメリット】

THEOもWealthnaviと似て、アメリカのETFを通して国際分散投資をします。目標のアセットアロケーションを自動で維持するので、ほっったらかし運用が可能です。また、手数料は預かり資産の1%だけで、為替手数料やETFの買い付け手数料は無料です。
 Wealthnaviと異なるのは、Wealthnaviは伝統的なインデックス運用をするのに対して、THEOはスマートベータ運用をする点にあります。スマートベータとはなんらかの属性にフォーカスして作った指数に連動する運用のことをいい、インデックス運用よりもよい成績を狙います。また、THEOは独自の予測モデルを用いて、今後伸びそうな地域に先回りしてスマートベータ系ETFを仕込むことで市場平均よりよいパフォーマンスを目指します。
 THEOは比較的積極的にETFの売買を繰り返します。通常ETFは売買に最低でも手数料5ドルかかりますが、手数料はTHEOが負担します。よって、THEOと同程度の運用をするなら、あずかり資産120万円程度までお得に感じます。
 THEOは投資家の年齢に基づいて、だんだん保守的な運用にシフトしていきいます。それゆえ、資産形成期は積極的なリスクを。資産取り崩し期では守りの運用になります。

【デメリット】

手数料が預かり資産の1%というのはかなり高いです。Wealthnaviのところで書いたデメリットが丸々あてはまります。
 スマートベータ運用は市場平均を狙うインデックス運用を超えることを目指して運用されますが、未だにその有効性は不明です。ウォール街のランダムウォーカーにおいて、マルキール教授は、「スマートベータ系指数はいくつもあるが、ある指数に注目すると市場平均に勝ったり負けたりする。短期的にどの指数が市場平均に勝つか予測することは不可能。もしも市場平均に勝ったとしても、それは追加のリスクをとっただけ。」といったことを述べています。
 THEOはインデックス運用か、アクティブ運用かでいえば、アクティブ運用に属します。しかしながら、世の中のアクティブファンドの多くはインデックス運用に勝てないという事実があります。また、アクティブ運用のロジックはAIの判断というよりも、THEOの資産運用チームが行います。人間が判断するのなら、ひふみ投信のような有名なアクティブファンドに資金を託すという手もあります。これまで成績の良かったアクティブファンドがこれからもよいとは限りませんが、これまで成績の悪かったアクティブファンドの多くはこれからも衰退の一途をたどっていきます。
 THEOは年齢の増大に伴って勝手にリスクを減らした運用にシフトするので、期待リターンもだんだん下がっていきます。そうなったとき、手数料の1%が相対的に大きくなります。
 THEOのようにだんだんリスクを下げていく運用をターゲットデート運用といいます。ターゲットデート型でもっと信託報酬の安いファンドがありますので、THEOのようにすこしずつリスクを下げた運用を自動化したいのであれば、ターゲットデート型ファンドを選ぶという選択肢もあります。
emaxis マイマネージャーシリーズが有名です。また、これから新規発売されるブラックロックlifpathシリーズも候補になります。いずれもTHEOよりも信託報酬が安いです。


(6)楽ラップ

【特徴とメリット】

 簡単な質問でリスク許容度を判定し、リスク許容度に基づいて組んだ目標アセットアロケーションになるように、低コストインデックスファンドを買い付けます。リバランス積み立てや、資産配分がくずれた場合の自動リバランスに対応しています。手数料は、楽ラップの手数料とインデックスファンドの信託報酬を合わせて0.99%なので、WealthnaviやTHEOよりも安いです。ちなみに、Wealthnaviは米国上場のETFに投資し、楽ラップは国内の投資信託に上場しますが、いずれも国債分散投資を行うので、背負う為替リスクはほぼ同じです。ただし、楽ラップは外国資産の一部を為替ヘッジするので、すこしだけ為替リスクが低いです。
 相場が急変したとき、下落ショック機能(要申し込み)が発動します。下落ショックが発動すると、自動的に株式比率が下がり、債券比率が増加するので、今後のさらなる株価下落に備えることができます(逃げる運用)
 

【デメリット】

手数料の0.99%が高いです。インデックス運用は個別のインデックスファンドを自分で買えば、0.2%程度で、バランスファンドを1本買い続けるとしても、0.2~0.5%程度が相場です。特に十分に国際分散されたバランスファンドを1本持っておけば、資産運用は完結してしまうので、楽ラップにお任せする理由は希薄となります。
 下落ショックについて。資産運用は、結局のところ、安く買って、高く売ることで利益がでます。それなのに、下落ショックが発動すると、株価が安いときに売って、高いときに買い戻すことになり、非合理的です。株価が下がったときほど本来は買い場となります。
 為替ヘッジには、必ずヘッジコストがかかるので、ヘッジなしの場合の方が運用成績はよくなります。長い目で見ると、為替の影響はだんだんなくなっていくと考えられるので、あまりこだわらなくてもいいように思います。


余談

現在私は、マネックスアドバイザーで月1万円、妻はWealthnaviとTHEOを通して少額を投資中です。
 将来的にWealthnaviの手数料が0.5%程度まで下がってきたら(本当は0.2%程度まで下がってほしい)、大部分の資産運用をおまかせしてもいいかなと思っています。Wealthaviのやっていることはとても優れています。ただ、手数料が高いのです。
 楽天全世界株式インデックスファンドはETFを代わりに買ってくるだけのファンドなので、Wealthnaviとよく似ています。それなのに手数料は0.2%程度です。楽天全世界株式インデックスファンドよりもWealthnaviのほうが預かり資産がはるかに多いのですから、値引きしてくれてもよいように思います。

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