2018年1月29日月曜日

つみたてNISAで資産運用しようかどうか迷ってる暇があるなら、さっさとつみたてNISA口座を開設して、40万円ぶち込んでおくべき

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こんにちは。キュウキュウです。
 すでに確定拠出年金はしてるんだけど、(つみたて)NISAってどうなの?と仲間内で話題になりました。つみたてNISAは年間最大40万円×20年間=800万円拠出することができて、20年間非課税で運用できる制度です。例えば、2018年に拠出した40万円は、20年後の2038年まで非課税で運用されて、自動的に課税口座に移ります。2019年に拠出した40万円はその年から20年後の2039年まで非課税で運用されて、自動的に課税口座に移ります。つまり、非課税の恩恵を最大限に受けようと思ったら、40年間にわたる超長期投資をすることになります。20代、30代の資産形成層は今すぐ始めるべき制度です。以下、興味深い質問をまとめておきます。

Q1: つみたてNISAで別に40万円拠出しなくてもいいんだよね?例えば、1年間に20万円とかでも・・・
A1: はい。大丈夫です。例えば、1年間に20万円だけ拠出して運用することもできます。でも、残りの余裕資金(20年以上使われる予定のないお金)はどうやって運用します?課税口座で運用します?どうせ運用すると心に決めているなら、非課税で運用した方が得です。税金は意外に高く、運用益の20.315%が税金に消えます。仮に拠出額の800万円を課税口座で運用したとして、運良く2倍になったとすれば、運用益は800万円ですが、約162万円が税金で持って行かれてしまいます・・・。

Q2: なるべく有名な会社でNISAしたほうがいいよね。銀行なら安心かな。
A2: 銀行が運用しているわけではありません。銀行は投資信託(ないしファンド)の販売窓口です。金融機関によってつみたてNISA対応ファンドの品揃えに差があるので、なるべく品揃えの多い証券会社でつみたてNISA口座を開設するべきです。具体的には、SBI証券、楽天証券、マネックス証券・・・が候補となります。また、ファンドの破綻(解散、償還)が心配なら、販売窓口のネームバリューや信用ではなく、ファンドそのものの純資産額に注目すべきです。

【以下、つみたてNISAでの金融商品の選び方まとめ】
 一般に資産運用の世界では、資産の値動きリスク(値動きの標準偏差/年)を一定にするために、上がりすぎたファンドを部分的に売り、下がりすぎたファンドを買い増して、あらかじめ決めた資産配分に戻す作業(リバランス)が必須とされています。しかし、つみたてNISAでは一度ファンドを売ってしまうと、それ以降の非課税枠が消滅してしまいます。これを避けるために、リバランスを自動でしてくれるファンドを買うことで、メンテナンスフリーとなります。以下に示す、案1、案2、案3のどれかを買っておけばおそらく失敗は少ないと思います。

(案1) 株100%
 日本株への集中投資はおすすめできません。なぜなら、時価総額の観点からも、GDPの観点からも、日本が世界に占める割合はたかだか10%程度だからです。世界のたった10%の部分に集中投資している間に、他の国の株価だけが上昇したらとても悔しい思いをするはずです。ではどの地域に投資すればよいのか?答えは、「わからない」です。経済学の教科書にも予想は不可能とあります。そのような場合にとるべき合理的な戦略は、国内外の株をバランス良く買っておくことです。これは地球全体に投資するということです。このような買い方をすることで、地球が終わらない限り、世界の平均的なリターンを上げ続けるでしょう。

このような考え方を体現したファンドの中で、信託報酬の安いファンドは、例えば、
楽天全世界株式インデックスファンド」です。ファンドオブザイヤー2017で1位にもなりました。日本や新興国を含む全世界の株式全体に投資します。構成銘柄は時価総額に基づいてリバランスされるので、メンテナンスフリーです。信託報酬は0.2396%/年と十分に低い水準です。

しかしながら、株式が100%なので、全世界に広く分散されているとはいえ、暴落時は50%ほど下落すると思われます。また、年間の価格変動リスクも約20%なので、1年の間に20%以上成長することもあれば、20%程度下落することもまたよくあります。評価額が下がったとしても、動揺せずにファンドを保有し続ける精神力が必要です。
(↓こちらもご覧ください)
投資って損するんじゃないのと思っていた私が拠り所にしている資料

(案2) 世界の株と債権に広く投資
 もしもある資産Aが値上がりしたとき、Bは値下りし、Aが値下りしたときBが値上がりするならば、両方の資産を買っておけば期待リターンが変わらないにも関わらず、値動きの幅が相殺される(=リスクが小さくなる)。理想的には相関係数が正反対のもの同士を組み合わせることで、リスクがゼロになります。もちろんそんなうまい話はないのですが、数学的には、相関係数が1でない資産同士を組み合わせることで、多かれ少なかれ、リスクを減らすことができます。株の値動きの仕方と債券の値動きの仕方は概ね反対(相関係数がマイナス)なので、リスクを減らすことができます。
具体的な商品で有名なものは
世界経済インデックスファンド」です。国内外の株と債権に広く分散投資します。日本:先進国:新興国の比はおおむね、1:6:3になっています。これは各国のGDP比を参考に決められています。また、株50%、債券50%になるように自動でリバランスされるので、メンテナンスフリーとなります。ただし、信託報酬が0.54%と少し高いです。

(案3) 世界の株と債権と不動産に広く投資
 株も不動産も価格変動リスクが年率約20%あるので、いずれもハイリスクハイリターンな投資先ですが、相関係数が1でないので、これらを組み合わせることで、リスクの低減をはかることが可能です。具体的には、
emaxis slim バランス 8資産均等」が有名です。信託報酬は0.2268%と低い水準で、日本株、先進国株、新興国株、日本債券、先進国債券、新興国債券、日本不動産、先進国不動産に1/8ずつ投資し、その割合でリバランスされるのでメンテナンスフリーとなります。

これらのファンドを期待リターンの順番にならべると、
楽天全世界 > 8資産均等 = 世界経済インデックス
となり、それがそのまま、リスクの順番でもあります。

8資産均等型は一見リスクが小さそうですが、価格変動リスク20%の資産を全体の5/8 = 62.5%有するので、そこそこハイリスク商品です。それにもかかわらず、計算上のリスクは株式を50%保有する世界経済インデックスファンドよりもわずかに下なのが、分散投資の妙です。また、計算上のリターンは世界経済インデックスファンドよりも上となります。ただし、この2つのファンドの成績はこれまで大して変わりませんでした。ここ1年だと、世界的株高の影響で世界経済インデックスファンドが大きく成長していますが、これからのことはよくわかりません。8資産に均等投資する理論的根拠はありませんが、実は優れた資産配分の可能性があります。

資産配分に関する追記(注意)
 均等配分でも、時価総額加重平均でも、GDP比分割でもなんでもよいので、ある意味でバランスのとれた資産配分にすることが大切です。ここで、もっと儲かる資産配分はないだろうか?と悩み始めたら要注意です。なぜなら、上記の投資法は世界中に投資して平均点を狙う投資法なので、それ以上に儲けたければ、集中投資するしかないからです。しかし、どの資産クラスが今後大きく成長するかは誰にもわからないのですから、アクティブ性が高まってしまいます。

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